最近普及しつつある電子書籍Wですが、その普及が加速するかもしれません。
イーブック イニシアティブ ジャパンは6月22日、iPhoneやiPod touchから電子書籍をダウンロードできるサイトを開設した。約1万6000点の漫画を含む2万2000点の電子書籍が購入できる。...............引用元『iPhoneで2万2000点の書籍が読める--イーブック イニシアティブがサイト開設』livedoor news より
数年前、電子書籍が世の中に登場した頃には、まだiPhoneWの様な汎用のモバイル端末が一般に普及していませんでした。しかし、ウィルコムのw-zero3WをきっかけにWindowsケータイのユーザー層が一気に拡大し、iPhoneの登場で、スマートフォンWが一般に認知されるようになりました。それにより、それまでは専用の端末が必要だった電子書籍も、スマートフォンを使うことで新たに端末を用意することなく電子書籍コンテンツを楽しむことができるようになりました。
しかし、それが本格的に普及するまでにはまだまだ時間がかかることでしょう。それは、大きな理由が二つあります。
1つ目は、著作権の保護の問題です。デジタルデータである電子書籍は複製が用意であります。すると、著作権を無視した心ないユーザーにより、コンテンツ産業が衰退してしまうことになりかねません。それに対策しようとすると無駄な費用がかかる上に、ユーザーの利便性が損なわれてしまいます。地上デジタルテレビのダビング10W(旧コピーワンスW)問題がわかりややすい例でしょう。せっかく管理が楽なデジタルデータでも、著作権の保護のために様々な制限を加え、正規のユーザーにまで不便をしいていしまうのでは本末転倒です。
2つ目は、規格が定まっていないことです。現在は、配布元によってデータの形式が異なっており、いつもA社で購入していたユーザーがB社にしかない書籍を購入したとすると、そのユーザーはその一冊だけのために、新たにアプリケーションを導入する必要があるわけです。アプリケーション自体は基本的に無料ですので金銭的な負担はありませんが、それでも、PCに詳しくないユーザーにとって負担が増えることに違いはありません。また、規格がバラバラなため、A社のコンテンツは自分のケータイで読めたのに、B社のコンテンツはそれができないということも往々に起こりうるのです。
おそらく、今後電子書籍の普及は間違いないことでしょう。しかし、現在はまだその過渡期と言うこともあり、まだまだ環境が揃っているとは言いきれいないのが現状です。今後、紙の本と同じ感覚で電子書籍が利用できるよう、環境の整備が進むことを期待します。
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